看護師の仕事は、病院内で業務に従事するというイメージがありますが、それだけではありません。例えば、在宅医療は、患者さんの自宅に訪問して診療する医療サービスです。
在宅医療には、訪問診療と往診の二種類があります。両者の異なるところは、医師と看護師が訪れる頻度と期間、状況です。訪問診療は、あらかじめ患者さんと打ち合わせをして、日にち等を定めて自宅へ訪問します。期間を定めて訪問をするため、何度か訪問することになります。
一方で往診とは、患者さんに想定外の急変が起きたときに要請を受けて対応する在宅医療です。あらかじめ計画していた訪問ではないので、迅速な対応が求められます。
往診においては、慣れない環境下で作業をすることになるでしょう。同行する看護師は、きちんと状況の把握ができていなければ戸惑ってしまうかもしれません。しかし、看護師は往診において絶対に欠かせない存在です。いわば往診は救急医療でもあり、素早い診療が求められるため、テキパキと医師を助けられる看護スキルが必要となります。
もし、往診として同行する場合は、医師の作業を確認しつつ素早く対応できるようにしましょう。また、急な事態であるため、患者さんの方も不安を感じているものです。そんな中、患者さんとコミュニケーションを取って不安を取り除くのも看護師の役目です。看護師は患者さんの心に寄り添ってこそ、最高のパフォーマンスを発揮することができます。緊張する場面で冷静にサポートをするのは難しいことですが、より良いケアを施すために、できるかぎり尽くすことが大切です。
医療機器が揃う病院ではない、さまざまな自宅環境で、臨機応変な対応を要される往診は、看護スキルの向上に大きな影響を与えます。「在宅医療に関わりたい」「救急対応を身に付けたい」という看護師の方は、ぜひ往診の業務に従事してみると良いでしょう。
■往診に関する情報サイト・・・http://oshin-daikaisetsu.com